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Samsung SSD 9100 PROのリードが12GB/秒台で頭打ち?

PCIe 5.0対応SSDはインテル環境とAMD環境で速度が違うってホント? 全方位からチェックしてみた

2025年06月19日 10時00分更新

 続々と新製品が投入されているPCIe 5.0対応NVMe SSD。なかでも、秋葉原のショップスタッフたちが口をそろえて売れていると答えるのが、最大1万4700MB/秒の転送速度を実現したSamsung製の「9100 PRO」だ。

 そんな「9100 PRO」を使った興味深い展示が、4月に秋葉原で開催された「ASK★FES 2025」で行なわれていた。トピックのひとつである最大転送速度に関しての展示なのだが、インテル LGA1851マザーボードでは、連続読み出し速度がAMD Socket AM5マザーボードの最大1万4000MB/秒台を大きく下回る1万2000MB/秒台に留まるという、なかなかインパクトのある展示だったのだ。

イベントで展示されていた結果の一例。インテル LGA1851マザーボードでは、連続読み出し速度が1万2000MB/秒台に

 なぜ、今なのかと言うと、1万4000MB/秒台に達したSSD自体は、昨年2024年3月ごろから店頭に登場していたのだが、当時はLGA1851プラットフォームが未登場だったからだ。そんな状態のまま、SamsungからPCIe 5.0対応NVMe SSDの本命と目される「9100 PRO」シリーズが登場。最大1万4000MB/秒台を発揮するSSDを組み合わせるユーザーが増え、LGA1851環境でのパフォーマンスが取り沙汰されるようになったのだ。

 「9100 PRO」を皮切りに、これからはメインストリームもPCIe5.0×4対応ストレージが当たり前になりそうなだけに、使用環境での転送速度の頭打ちは気になるところ。今回、Samsungから多くの機材を借り受けられたので、インテル、AMD合わせ9枚のマザーボードで、PCIe 5.0対応NVMe SSDのパフォーマンスを確認してみることにした。

最大転送速度が読み出し1万4700MB/秒、書き込み1万3400MB/秒を発揮する9100 PRO

両面実装のPCIe5.0×4 NVMe SSDが多いなか、4TBでも片面実装になっている。片面実装で扱いやすいのも、魅力のひとつだろう

テストは、インテル、AMD環境用に4TBモデルを2枚用意してもらった

テストが終わったあとの読み出し、書き込み容量は2枚合わせて200TB超えになっていた

LGA1851とAM5環境での違いを深掘り

 インテル LGA1851とAMD Socket AM5マザーボードに、9100 PRO 4TB搭載して、まずはそのパフォーマンスを確認してみた。

 マザーボードには、PCIe5.0インターフェースに対応する複数のM.2拡張スロットとPCIe拡張スロットを備えているASUS「ProArt」シリーズの「Intel Z890」と「AMD X870E」チップセット搭載モデルを用意。システムドライブには、PCIe4.0×4で動作するSamsung「990 PRO 1TB」を使い、9100 PRO 4TBにはなにもデータが入っていない状態とした。

 CPUはLGA1851がCore Ultra 7 265K、Socket AM5がRyzen 7 9700Xとし、ビデオカードはともにGeForce RTX 5080 GDDR7 16GBを搭載した。

20スレッドで動作するCore Ultra 7 265K。CPUの処理能力(CINEBENCH 2024 Multiスコア)は、Ryzen 7 9700Xの1.8倍近くになる

8コア/16スレッドで動作するRyzen 7 9700X。性能と価格のバランスが優秀で売れ筋CPUのひとつとなっている

両環境には、GeForce RTX 5080 GDDR7 16GBビデオカードを搭載した

システムストレージには、PCIe4.0×4接続となる「990 PRO 1TB」を用意。チップセット制御のM.2拡張スロットに接続している

PCMark10や3DMarkの結果に影響するWindows 11の「電源モード」は、「最適なパフォーマンス」に設定してテストを実行している

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